未経験の20代が医療事務になって病院勤務するまで

20代の転職

未経験からの転職希望者も多い医療事務ですが、未経験から転職するには何が必要で、どうしたら良いのでしょうか?

  1. 医療事務の仕事内容とは?
  2. 未経験の20代が医療事務に採用されるまでの手順
  3. 医療事務のメリット・デメリット

など、医療事務を未経験から目指す20代の方への内容となっています!是非お役立てくださいね♪

医療事務の仕事内容とは?

医療事務は、病院内の「事務全般」を担う、病院やクリニックなどのバックオフィスを支える仕事です。業務内容は、大きくわけて次の4つがあります。

  • 受付・・・来院する患者さんに対して診察の手続きや院内の案内を行う
  • 会計・・・診療を終えた患者さんから医療費の患者負担金をいただく
  • レセプト業務・・・医療費を保険組合や自治体などの保険者に請求するため、必要な書類を作成する
  • カルテ管理・・・カルテを作成したり、医師や看護師が使いやすいよう分類・保管する

患者さんが来院すると、窓口の人が受付をして診察券を渡し、診察後には会計をしますよね。こうした業務を担っているのが医療事務です。医療事務の大きな特徴として、多くの患者と直接話してやりとりをすることが多い仕事であり、コミュニケーション能力や臨機応変な対応力が求められます。

また、患者さんとやり取りするだけでなく、コンピュータを使った事務の仕事も行います。診察後、診療報酬点数表から医療費を算出して会計を行ったり、算出された医療費をレセプト(診療報酬明細書)に入力したり、医師が行った診療の内容や病状などをカルテに記録・管理したりなど、業務をミスなく円滑に進められる正確性や、管理しやすくする工夫・配慮も求められる業務です。

そもそも医療事務は需要があるのか

日本の少子高齢化社会は今後も進んでいくと言われていて、それに合わせて、保健医療分野はますます拡大していくと予想されます。保険医療が重要になれば、それに合わせて医療事務のニーズも高まっていくでしょう。実際に、病院やクリニック、介護施設などの数は年々増加しています。

一方で、業務の効率化を目指し、医療事務のIT化も進んでいます。重要業務であるレセプトやカルテも電子化されてきているため、医療事務の雇用や仕事自体は減っていく可能性もあり、必ずしも将来安泰とは言えない状況にあるのも事実です。

とはいえ、現状では患者さんに対してきちんと対応できる人材が求められているのも確かで、よりコンピュータの扱いに長けた人が求められるようになってきています。

医療事務の雇用条件ってどんな感じ?

医療事務は、医療系の職種の中でも雇用形態が比較的幅広く、正社員だけでなく、アルバイトやパート、派遣社員など、自分のライフスタイルに合わせた働き方を選択しやすいと言われています。
患者さんに対するコミュニケーション能力やマナー、臨機応変な対応力、早くて正確な事務処理能力、そしてコンピュータの基本的な操作スキルなどが求められます。

若いほうが採用されやすい傾向

全体的な傾向として、医療事務スタッフの年齢層が比較的若いということはあります。長期間勤めることができ、未経験でも可能、複雑な業務で覚えることも多い業種であることを考えれば、できるだけ若い人を採用したいと考えるのは当然かもしれません。

しかし、30代になってから医療事務を目指すことはできないかと言えば、そうではありません。年齢に関係なくチャレンジすることは可能です。医療事務は、数十年のベテランも多い業種です。そのためには、新たな知識や経験を得ることに喜びを見出し、学び続ける意欲が重要です。

医療事務になるには資格が必要?

医療事務の仕事について興味を持ったことがある人の多くは、何かしらの医療事務に関する資格について聞いたことがあるのではないでしょうか。実は、医療事務に必須の資格はありません。

医療事務に必須の資格はない

上述の通り、医療事務として働く上で、必須の資格はありません。無資格の状態でも医療事務の仕事に就くことが可能ですし、資格を持たないまま働き続けることもできます。まったくの未経験で、前職が医療とは関係のない職種であっても、コミュニケーション能力や人柄が評価され、医療事務スタッフとして採用されるケースも少なくありません。

資格の保有を応募条件としているケースも中にはあります。とはいえ、資格が必須な場合は比較的少ないので、「持っていたほうが有利になることもある」という認識で良いでしょう。

キャリアアップを目指すなら資格取得も視野に

医療事務スタッフとしてキャリアアップを目指し、長く働き続けていくつもりなのであれば、資格取得を視野に入れるほうが良いでしょう。

民間の認定資格や国家認定資格を合わせると、医療事務関連の資格は10種類以上もあります。難関資格というわけではなく、中には数ヶ月集中して勉強すれば取得可能なものも存在します。当然、転職後でも取得できます。医療事務に関する資格で代表的なものに次のようなものがあります。

  • 医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)
  • 医療事務管理士技能認定試験
  • 診療報酬請求事務能力検定

採用や業務に必須ではありませんが、現場で仕事を覚えながら、複雑な診療報酬の算定ルールなど、医療事務の専門知識も並行して身につけていくのは大変でしょう。また、長く働いていると、引っ越して近くの病院に転職したいといったケースもあるかもしれませんが、資格を持っていれば採用の際有利になる可能性もあります。勉強中というだけでも、長く働きたいという意欲のアピールにつながります。

たとえば自分が患者さんなら、会計の金額について質問してもうまく答えられないような受付の人だと不安になりますよね。採用面接に自信を持って臨んだり、業務をゆとりをもってこなすためにも、資格取得のために勉強することは決して無駄にはならないはずです。

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転職までの具体的なスケジュールって?

医療事務の仕事に就くには、求人サイトや転職エージェントを通じて応募し、試験・面接を経て内定をもらい、就職するという流れが一般的です。

  1. 応募
  2. 情報収集・試験対策
  3. 試験・面接
  4. 内定
  5. 就職

大きな病院の場合は、資格と実務経験の両方が求められるケースが多いですが、小さなクリニックなどでは「未経験OK」の求人がよく見かけられます。未経験から挑戦するには、まず小規模の病院やクリニックでの求人を探してみるのが良いでしょう。

求人の数は、転職時期によって多い時期や少ない時期があります。主に1月~3月が比較的求人の多い時期です。

現在の職場の退職手続きや、応募先の病院や業務に関する情報収集など、余裕をもった転職スケジュールを立てて、なるべく早い時期からしっかりと準備しましょう。

転職活動と並行して資格取得のための勉強をするのがおすすめ

転職活動と並行して、医療事務に関する資格を取得するための勉強を始めるのがおすすめです。はじめから資格を持っているのがベストですが、取得に向けて勉強しているというのも、面接の際アピールポイントになります。目指す資格によっては、年に数回しか実施されない試験などもありますので、勉強にかかる期間などしっかり確認して対策しましょう。

医療事務として働くメリット・デメリット

医療事務のメリット

医療事務の職場は全国に、それこそ地方にもたくさんある医療機関ですので、仕事を探すのが比較的楽と言えます。特に資格や経験を持っている場合は、需要が高く大きな武器になります。その資格も難関資格というわけではなく、通信講座などで仕事の合間をぬって取得できるものも多くあります。

正社員(正職員)だけでなく、アルバイト、パート、派遣社員など多様なワークスタイルで働くことができるのもメリットです。身につけたスキルは一生もので、子育てなどのブランクがあっても復職しやすい業種の一つです。

また、医療事務について勉強することや実務で覚える内容には、医学的な専門知識や医療保険制度、診療報酬、マナーなど、日常生活で役に立つ知識がたくさんあります。

さらに、未経験でもチャレンジでき、年齢や私生活に関わらず、長く勤められるのも医療事務のポイントです。一般事務よりも人とコミュニケーションをとる機会が多く、人と話すのが好きな人には特に魅力的な仕事と言えるでしょう。医療大国である日本の社会に貢献できる、やりがいのある仕事なのです。

医療事務のデメリット

医療事務のデメリットには、給料がそれほど高くないということが挙げられます。経験年数が増えることで着実に上がっていきますが、初任給は10万円台半ばという場合も多いです。これは、専門的な資格等が不要で、未経験でも可能であることの裏返しとも言えます。

診療報酬が定期的に改正される(2年ごと)というのもデメリットとなります。その都度覚え直す必要がありますし、長いブランクがあると厳しい場合もあります。

また、ゴールデンウィークや年末年始などでも休みが取りづらい場合が多いのもデメリットです。レセプト業務では、毎月月末から10日の間にまとめて医療報酬を請求しますので、残業をしなければならないケースがほとんどですし、それは連休シーズンでも変わりません。

その他、朝8時頃から始まる外来受付のため、朝早くから仕事をしなければならないというのも、朝起きるのが苦手という人にとってはデメリットになるかもしれません。

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